瑠璃色つらつら日記

日常のいろんな気付きやシアワセを書いています。映画、音楽、舞台、アニメなど、好きなもの多すぎて困っちゃう。

目に見えない、人間同士の「つながり」の話

もうずいぶん前、通勤中に駅構内で見かけた光景である。

 

私の少し前を歩いている、ひとりの男性に目が留まった。

その男性、思わず見てぎょっとしたのだが・・・首がない(?)

 

いや、正確には、頭をうんと垂れた状態で、私と同じ方向に向かって歩いていたので、後ろにいる私には首がない人に見えただけだった。

なんだー・・・よかったー・・・びっくりしたー・・・。

胴体だけ歩いてるって、笑えないホラーだよ。

 

ちょっと変わった人なのかな。

はたまた、ひどく落ち込んでいるのだろうか。

少し病んでいる感じに見えたが、よく分からなかった。

 

そして、その人のさらに斜め数歩前を歩いている男性に、今度は目が行った。

数歩どころか、もっと離れていたかもしれない。

驚いたのは、離れて歩いていて、互いに視線を交わしてないにもかかわらず、この二人が「連れ」だと分かったことである。

 

この感じ、何なのだろう。見ていて本当に不思議な気持ちになった。

こういう時、人間の醸しだす波長というのは、つくづく凄いなと思う。

二人は互いを見ることも気に掛けることもなく、おのおの黙々と同じ方向へ歩いていった。

はたして仲が良いのか悪いのかは分からない。

どちらであっても、この二人には「つながり」があり、全くのアカの他人の私にも、それは伝わってきたのだ。

 

それだけの話。

後ろ姿を見送っただけで、オチは何もないエピソードである。

 

こういう話に共感する人はいるのだろうか。

私の独りよがりかしらん。

 

もう数年前に見た光景だけれど、ずーっと心に残っていたので書いてみました。

読んで頂きありがとうございます。