俳優ブルーノガンツについて語ってみた
最近Amazonプライム・ビデオで観た「ハイジ アルプスの物語」
上の写真を初めてみてびっくり。
そうか、この人もついにオンジ役が似合う年齢になったんだ。
それにスイス人だしね。
主にドイツ映画で活躍した俳優さんだが、生まれはスイスのチューリッヒ。
惜しくも昨年亡くなられた。
一番有名なのは先程述べた「ベルリン・天使の詩」だろうか。
1987年に日本初公開となり、ミニシアターで大ヒットした作品だ。
彼の演じた天使ダミエルは、この映画の空気感を体現しているかのようで、とても印象的だった。
ところどころ流れるダミエルの詩の朗読も、音楽の様で素晴らしい。
初めてドイツ語を美しい言葉だと思った(この朗読はサントラにも収録されています)
見終わった後、自分の背中にも羽が生えている気分になれる、不思議な温かい作品。
私にとっては、とても大切な映画である。
その内、この作品だけについてブログで書いてみたいと思う。
そういえば、彼は1本だけ日本映画にも出演している。
私の頭の中では「将軍様」と「天使ダミエル」が共演する・・・としか想像できなかった(笑)
舞台は、第一次大戦時中の徳島県に実際あった捕虜収容所である。
そこで、ドイツ人捕虜たちによって初めて日本にベートーベンの「第九」がお披露目された時のエピソードを描いている。
「第九」が好きな人には特におすすめな映画だと思う。
個人的には、ブルーノさんの貴重なドイツなまりの日本語が聞けたことも美味しかった。
そして一番衝撃だった「ヒトラー~最期の12日間~」
ここでヒトラーを演じるブルーノさんは豹変する。
彼のヒトラーは、見事なまでに憎たらしいことこの上なかった。
時折、弱さや子供っぽい面を見せるも、一旦怒りに囚われるとワンマン極まりない残虐さ。
味方に見放され、徐々に追い込まれ、死を待つのみになっていく男の姿。
正直ハマり役だと思った。
きっと、もの凄く自分をすり減らして挑んだ役なのではないだろうか。
映画自体、見るに耐えないくらい暗く苦しかった。
その他、家にあったパンフたち。
「永遠と一日」
ギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス監督のロードムービー。
「夜ごとの夢〜イタリア幻想奇譚」
不思議な雰囲気のオムニバス映画。
他にもパンフや資料はないが、気付けば見ている作品が沢山あった。
「ノスフェラトゥ」
「時の翼にのって」などなど。
本当にいろんな国のいろんな役を演じている、素晴らしい役者さんなのだと改めて思った。
きっと映画界の多くの人たちから好かれていたのだろう。
映画や俳優さんについて書き始めると、どれだけ書いても書き足りないくらい想いが溢れてくる。
良くも悪くも、この世界がどれだけ素晴らしいかについて伝えようとしている人たちだと思っているので、自分の中の限られた語彙力では伝えきれない。
だから・・・観てもらった方が早いですな(笑)
ブルーノ・ガンツに興味を持つ人が一人でも増えますように。
最後まで読んでいただきありがとうございます。